昨日、母の白内障の手術が無事に終わりました。
母は生まれつき目が悪いのですが、最近さらに悪くなったと言っていたので、
先月、眼科で診てもらうと、白内障と診断されました。
私にも何か出来ることがないだろうかと、先月より埼玉の実家に戻っておりますが、
「実家に顔を出すだけでも親孝行だ」と言われるだけで、特にまだ恩返しができていません。
母型の家系は先天的に弱視で、母の兄(叔父)も視力がとても悪く、不自由しておりました。
叔父は数年前に亡くなったのですが、その今際に、電気をつけても辺りが暗いと言っていたのは今でも切なく思います。
母はよく「あと数年、医学が進歩していれば…」「iPS細胞が実用化されれば…」と、一縷の望みを口にして、
最終的には間に合わなかった叔父の死に「綺麗な世界を見せてやりたかった」と悔やんでいました。
その折、二週間ほど前に片目の手術を行いました。
そして昨日、もう片方の目の手術も無事に終わりました。
今までに比べて幾分か視力がマシになった母は、鏡を見て、
「あぁ…私はもうこんなに老けたんだ。見れなくてもいいものってあるんだね」
と、少しばかり複雑そうな面持ちでした。
確かに、世の中には見えなくても良いものもたくさんあるかもしれない。
でも、息子の成長は最後まで見届けて欲しいとは思います。
母の目は再び悪くなるかもしれません。
そのとき、次の手術で視力が回復するかもわかりませんが、言えることはただ一つ。
母の目が見えるうちに、私が仕事で結果を残すことが最大の恩返しだと思います。
まだまだ経営者としては未熟ですし、仕事のミスも多く、人としてもズボラな私ですが、
息子として立派な姿を目に焼き付けてもらえるように努めます。
見えない未来を、寂しい想像で終わらせられないように。