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【ブログ】第72回 明日の笑顔の傍らで 〜その2〜

どうも、こんばんは。

ヨーグルトの賞味期限が無限だと信じていたせいで、腹を下した緒方です。

ご機嫌いかがでしょうか。

 

-前回のあらすじ-

人手不足を解消するために資金繰りを考えた緒方は、作家様に紹介された税理士と会うことになった。

一体どのような方なのか。

 

-八月某日-

 

税理士「はじめまして。(作家様)の紹介で来ました、Hと申します」

緒方「はじめまして、緒方と申します。この度はご足労いただき誠に有難うございます」

税理士「あぁ、なるほど。これが『レンタルボックス』という業態なんですね。初めて知りました」

 

レンタルボックスの業態自体が世間に認知されていたのは今よりもずっと前だが、まだまだ一般的では無かったようだ。

私自身も『レンタルボックス経営』は個人的な思いつきで始めた仕事であって、既にこういう商売があることを知らなかったから、業界に携わっていない限り知られていない業種なのかもしれない。

 

緒方「そうですね…業態としてはリースではないし、仕入れがあるわけでもないのです。帳簿のつけ方がかなり特殊で、普通の勘定項目より時間がかかるし四苦八苦しています。まずは、こちらの残高試算表をご覧下さい」

 

 

税理士「…なるほど。こういう科目で付けられているんですね。わかりました。私でよければお手伝いします」

緒方「どうもありがとうございます。宜しくお願い致します。えーと、料金は…」

 

税理士「いえいえ」

緒方「?」

 

税理士「開業したての頃は、何かと資金繰りが大変ですよね。私も開業して6年になります。

今回の着手金はほんの気持ちで結構ですよ。(作家様)の紹介でもありますから。その代わり、今後とも末長くお願いしますね」

 

緒方「…どうもありがとうございます。この恩は必ず返します」

 

なんていい人なんだろう。

私は本当に人に恵まれているんだなぁ。

人がいるから、仕事は生まれる。

一人で仕事をしているつもりでも、必ず誰かに支えられていることを改めて認識しました。

 

税理士「経理の件と、もう一つは確か…資金繰りの件ですね。私も色々調べてみたのですが、この辺りの制度はどうでしょうか?」

 

一つは開業のための補助金制度。しかしこれはタイミングが悪く、六月に締め切っていた。

一つは「日本政策金融公庫」からの融資制度。

この制度は利率が細分化されていて複雑かつ、融資条件を満たすまでの段取りが暇かかるようだ。

 

緒方「この辺りは自分も調べてみたのですが、どうにも微妙ですね。必要書類を揃えるだけでもかなり時間がかかりそうです」

税理士「なるほど。あ、これはいかがでしょうか?」

 

もう一つは、台東区自体が融資を斡旋する「中小企業融資制度」だった。

銀行や金庫からの融資を受けた後にかかる金利を、台東区が補填するという地域振興のための制度で、台東区で開業してから一年未満限定で受けられる制度である。

今は8月。10月で一年目だからギリギリ条件に合う。相変わらず運が良いなぁ。

 

緒方「…これ、すごいですね。これ受けてみます」

税理士「わかりました。それでは、必要書類を集めましょう」

 

そして長い戦いが始まった。