スポンサーリンク

【ブログ】第104回 イベントを企画しよう!〜最終章〜

どうも、こんばんは。

ものすごいものすごさの緒方です。

ご機嫌いかがでしょうか。

 

 

朝、目が覚めると、なぜか泣いている。

そういうことが時々ある。

見ていたはずの夢は、いつも思い出せない。

ただ、何かが消えてしまったという感覚だけが目覚めてからも長く残る。

ずっと何かを探している。

そういう気持ちにとりつかれたのは、多分あの日から。

 

【BGM:RADWIMPS「夢灯籠」】

 

 

-10数年前-

 

ロンドンの子供たちがサンタクロースの夢を見る頃、東京では気だるい朝を迎える。

空は少しずつ白んで夢と現実の境界線を描いていた。

眠い目をこすりながら、緒方はスピードメーターを傍目に見つつ運転に集中する。

100km/hを指すメーターは寒さと共に弱く震えながら、早朝のすいた高速道路の終わりを待っていた。

 

後部座席に座っていた後輩がふと呟く。

 

後輩「緒方さん。良い報告と悪い報告があります。どちらを聞きますか?」

緒方「良い報告を頼む」

 

後輩「大の方だけは何とか我慢できました」

 

後輩「そして、悪い報告は…」

 

緒方「いや、いい。…大は小を兼ねるとよく言ったものだから」

後輩「僕がいうのも何ですが…!使い方違うと思います…!」

 

そう訴えると彼は泣いていた。

否、今思えば。

 

涙で水分を少しでも消費しようと、彼なりの努力をしていたのかもしれない

 

その後、緒方の愛車を見たものはいなかった。

 

 

-2022年12月18日 PM7:00-

 

 

時間との戦いだった。

タイムリミットはPM8:00。それまでにトラックを返却しなければならない。

しかし問題はそこではなかった。

 

首都高速を進むにつれ、膀胱からの鼓動を感じる。

 

もしかして俺たち…

入れ替わってる?

 

【BGM:RADWIMPS「前前前世」】

 

 

ナビ『1km先、渋滞しています』

 

【BGM:エヴァンゲリオン「出撃」】

 

 

マヤ「パターン青!使徒です!」

葛城「アンビリカルケーブル切断!」

マヤ「OGA、活動限界まで残り3分です!」

 

動け!動け!動いてよ!!

 

そして…

 

 

-パーキングエリア-

 

15リットルのガソリン2500円。

延滞料金2000円。

1500円で首都高を乗り直し、プライスレスのトイレ休憩。

 

緒方は思う。

 

俺の2リットルの方が高いんだな

 

耐え切った膀胱に、おめでとう。

後輩に、ありがとう。

 

6000円分の、まごころを君に

 

-fin-